昔、タピオカはカラフルだった。
色とりどりのタピオカを飲んで私達は最強だった。
mixiでよく知らない友達の友達に馴れ馴れしく紹介文を書いて、西野カナや加藤ミリヤの着うたでRe:Reを続けて、桐谷美玲が表紙のSEVENTEENを見てワクワクしていた。
休日にはシュシュをつけたりカンカン帽を被ったりハイウエストスカートを履いたりしたし、プリクラのおまけのつけまで最強になったりもした。
AKB総選挙で一喜一憂して、KARAのダンスをおじさんまでもが真似をした。
ちょっと待って。
昔を懐かしんだらキリがないな。
周りで2000年代生まれが珍しく無くなった今、死語使いおばさんだけは避けたいし、黒いタピオカだって飲む。だってとっても美味しいんだもん。
会社のイベントでTikTokを無理やり撮らされてから二度とあんなもんに手を出すか、と意地を張っていたけれど、もう一度ちゃんとインストールしてみた。世の中、美男美女が多過ぎないか、、、?
あれ?こんな世界になったって可愛いは沢山あるし、私達はどこにでもいつだって可愛いを見つけられるじゃないか。
マスクをデコったっていいし、Zoomで顔面を盛ってもいい。
夢見る頃を過ぎても、
まだ見ぬ可愛いを探しにいきたくなった。
私だけの物語だ。
私は思いっきり夏の扉を開けた。